「60」の壁

こんにちは。加茂駅前校の津村です。

加茂駅前校も、近隣の泉川中で定期テストシーズンとなり、土日も休まず教室を開校するフィーバータイム(?)に突入しております。

さて、そんなテスト前ではありますが、今回は先日行われた「塾対象山城学区公立高校合同説明会」について話をしたいと思います。


JR京田辺駅の商工会議所にて実施された山城学区説明会は、合計5日間にわたって山城通学圏から通える公立高校の先生方のプレゼンテーションを聞き、どのような生徒を勧めるべきかを見定めるために開かれ、このうち津村は3日間の参加となりました。説明を聞いたのは南陽・田辺・八幡・久御山・城南菱創・莵道・東宇治・京都すばる・桃山(自然科学)・西京の10校です。

当然ながら各校がそれぞれの特色が出ている学校なので、知っているつもりでも1つ1つ確認しながらの説明会だったのですが、今回もっとも強烈に感じた事が

『偏差値60以上と未満で高校生活の内容がガラッと変わってしまう。』

という事でした。

背景となるのが、共通テスト導入の検討から10年近く続く大学入試制度改革です。

①知識・技能の確実な習得、

② ①を基にした思考力、判断力、表現力、

③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

の3要素を重視した形への変更を行った大学入試制度改革は、概ね当初予定していた通りで導入された2025年度入試ですが、③については当初「学力で公平に合否を決められたのに、主体性を求めてしまっては大学入試が就活化してしまう!」「主体性と簡単に言うが、都会と田舎・親の収入などで機会の格差が生まれるじゃないか!」などと言われていました。そういった背景から検定試験利用などの『ハード面』でどうしようもない点については改革を見送りつつも、全国の大学・高校は「主体性を持った学びとは何か?」について、徐々に答えとして導き出していきました。それが、「課題研究」の実施です。

今回聞いていた学校の中で、偏差値が60を超えるコースを設置している高校は、今回の説明会でも軒並み「大学入試を見据えた2年次を中心とした課題研究の実施」を訴えていました。

高偏差帯の高校の生徒たちは、1年時に高校生活に慣れながらも、大学の教授をはじめとした専門家の話を聞きながら「研究発表のイロハ」を学び、2年進級前に自分の知りたい研究テーマを選び、2年生からはタブレットやPowerPointなどを駆使しながら内容をまとめ、そして2年の後半で課題発表を行うという行動を行っていました。

そして、そこで身に着けた計画性や発表技術などが学校行事にも活かされ、様々な行事ごとを生徒が主体となり企画運営を行っている様子が見られました。それらの経験は高校生をさらに成長させ、いつしか偏差値60を超えた高校生たちは、「主体的に学び、行動する。」という事が自然と身につけることが出来ます。

一方で、偏差値が50代前半以下の高校は、(そういったトレンドを抑えているとは思いますが)どうしても基礎学力を学ぶペースをある程度ゆっくりと行う必要があり、上記のような研究発表を多く行えないまま高校を卒業することになります。そして、それは高校での経験がそのまま大学での学びの姿勢に繋がり、社会に出た時に今まで以上の大きな『経験』の差を突き付けられる事となると思われます。

ここ数年指導をしていると、高校受験に対して『高望み』をする子が徐々に少なくなってきているように感じています。もちろん、それを無理強いする訳ではありませんが、これからの社会において高校でどのような経験をするかが大きく問われる事を念頭に置きながら、中学生と進路を考えていきたいと考えています。

 


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