2024年はどんな年だった?

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

定期テストも終わり、怒涛の12月が終了しました。今日から冬期講習の加茂駅前校も講師の先生方の出勤可能曜日をフルに使って授業を行う

満 員 御 礼

な状態となっています。いやー本当にありがたい事です。


さて、冬期講習は受験生最後の追い込みを見せるものとなりますが、年末年始を挟みます。今年もいろいろなニュースがありましたが、これらの内容は入試の問題で出題されたり、面接で聞かれたりと受験生にとっても非常に重要な知識となっています。

津村も中3向けに特にインパクトの強かったニュースをピックアップしたプリントを作成いたしました。満員御礼のおすそ分けという事で、そのページだけ掲載してみようと思います。


津村抜粋時事問題

さて、いかがでしたでしょうか。

個人的に今年のニュースを見た総括ですが、アフターコロナの世界となり、各国で政権与党が倒れるなど世界的にも『現状の政治・思想は本当に正しいのか?』を考えていく流れとなっているように感じられるニュースが多かった印象があります。来年は、大阪万博のような国家をかけた一大プロジェクトなども控えている一方で、上記のような政変が各国で続く中で痛ましい事件が起こる可能性も多く秘めており、多くのニュースが飛び込んでくる年になるでしょう。

そんな世の中ではありますが、来年もまた元気に加茂駅前校の子供たちと過ごせたらと思います。

 


★HPブログ
https://kobetsu.links-edu.jp/blog/
★Instagram
https://www.instagram.com/linksgroup_edu/
★Facebook
https://ja-jp.facebook.com/linksgroup.edu/
★立誠学院グループHP
https://www.rissei-gakuin.com/
☆Google口コミもよろしくお願いします!☆
https://g.page/r/CW8_BX1ruLiKEB0/review

「60」の壁

こんにちは。加茂駅前校の津村です。

加茂駅前校も、近隣の泉川中で定期テストシーズンとなり、土日も休まず教室を開校するフィーバータイム(?)に突入しております。

さて、そんなテスト前ではありますが、今回は先日行われた「塾対象山城学区公立高校合同説明会」について話をしたいと思います。


JR京田辺駅の商工会議所にて実施された山城学区説明会は、合計5日間にわたって山城通学圏から通える公立高校の先生方のプレゼンテーションを聞き、どのような生徒を勧めるべきかを見定めるために開かれ、このうち津村は3日間の参加となりました。説明を聞いたのは南陽・田辺・八幡・久御山・城南菱創・莵道・東宇治・京都すばる・桃山(自然科学)・西京の10校です。

当然ながら各校がそれぞれの特色が出ている学校なので、知っているつもりでも1つ1つ確認しながらの説明会だったのですが、今回もっとも強烈に感じた事が

『偏差値60以上と未満で高校生活の内容がガラッと変わってしまう。』

という事でした。

背景となるのが、共通テスト導入の検討から10年近く続く大学入試制度改革です。

①知識・技能の確実な習得、

② ①を基にした思考力、判断力、表現力、

③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

の3要素を重視した形への変更を行った大学入試制度改革は、概ね当初予定していた通りで導入された2025年度入試ですが、③については当初「学力で公平に合否を決められたのに、主体性を求めてしまっては大学入試が就活化してしまう!」「主体性と簡単に言うが、都会と田舎・親の収入などで機会の格差が生まれるじゃないか!」などと言われていました。そういった背景から検定試験利用などの『ハード面』でどうしようもない点については改革を見送りつつも、全国の大学・高校は「主体性を持った学びとは何か?」について、徐々に答えとして導き出していきました。それが、「課題研究」の実施です。

今回聞いていた学校の中で、偏差値が60を超えるコースを設置している高校は、今回の説明会でも軒並み「大学入試を見据えた2年次を中心とした課題研究の実施」を訴えていました。

高偏差帯の高校の生徒たちは、1年時に高校生活に慣れながらも、大学の教授をはじめとした専門家の話を聞きながら「研究発表のイロハ」を学び、2年進級前に自分の知りたい研究テーマを選び、2年生からはタブレットやPowerPointなどを駆使しながら内容をまとめ、そして2年の後半で課題発表を行うという行動を行っていました。

そして、そこで身に着けた計画性や発表技術などが学校行事にも活かされ、様々な行事ごとを生徒が主体となり企画運営を行っている様子が見られました。それらの経験は高校生をさらに成長させ、いつしか偏差値60を超えた高校生たちは、「主体的に学び、行動する。」という事が自然と身につけることが出来ます。

一方で、偏差値が50代前半以下の高校は、(そういったトレンドを抑えているとは思いますが)どうしても基礎学力を学ぶペースをある程度ゆっくりと行う必要があり、上記のような研究発表を多く行えないまま高校を卒業することになります。そして、それは高校での経験がそのまま大学での学びの姿勢に繋がり、社会に出た時に今まで以上の大きな『経験』の差を突き付けられる事となると思われます。

ここ数年指導をしていると、高校受験に対して『高望み』をする子が徐々に少なくなってきているように感じています。もちろん、それを無理強いする訳ではありませんが、これからの社会において高校でどのような経験をするかが大きく問われる事を念頭に置きながら、中学生と進路を考えていきたいと考えています。

 


★HPブログ
https://kobetsu.links-edu.jp/blog/
★Instagram
https://www.instagram.com/linksgroup_edu/
★Facebook
https://ja-jp.facebook.com/linksgroup.edu/
★立誠学院グループHP
https://www.rissei-gakuin.com/
☆Google口コミもよろしくお願いします!☆
https://g.page/r/CW8_BX1ruLiKEB0/review

 

非常勤講師研修会 @城陽校

こんにちは。加茂駅前校の津村です。

中間テストも、ほぼなくのんびりとした加茂駅前校も、徐々にテストが近づいてまいりました。


【CM】

11/16(土)・17(日)は泉川中対象の定期テスト対策攻略講座

ポスティングチラシ(テス攻)ver,とことん先行

今回は日曜日に教室前でお祭りがあるため遅めの時間から開講です!

お祭りに行きたかった子・屋台や発表ごとがある子も参加できます。

お申し込みはHPからでも受け付けております!

https://kobetsu.links-edu.jp/contact/index.php?type=question


 

さて、CMも挟んだところで(笑)今日の本題。先週の土曜日に実施された非常勤講師研修会の様子です。

立誠学院グループでは、半年に一度、全教室の講師が1か所に集まって代表自ら研修を行います。

クラス城陽校の一番大きい教室に席を増やしてこの状態!

実はこれでも来年卒業の4回生の講師の参加を止めているのでこれでもいちぶだったりします汗

研修内容は教科指導についてとキャリア研修。

教科指導についてはこれから指導を行う数学の相似と英語の不定詞・動名詞です。

相似については中学生の図形の認知能力(程度)について如何にかみ砕いて説明するのかについてをレクチャー。英語ではstopの不定詞と動名詞の違いからその部分に出て来る文法だけでなく、高校内容も含めた内容をいかに生徒に落とし込むのかを研修で熱~く語ります。

そして、キャリア研修では社会人としての『時間』との向き合い方について。

成功者の時間間隔はどのようになっているのか?を様々な実例をもとに紹介していただきました。


そして、研修が終わった後は懇親会です。

前回同様に城陽校近隣の焼き肉屋「やる気」にて英気を養います。

加茂駅前校の講師は久我の杜校の先生方と一緒の席になりました。

一方の津村は空席の関係で別席に…… 大久保駅前校の講師の皆さん。温かく迎えていただきありがとうございます(笑)

いやー、美味しそうに焼けていますね。

そんな中、津村はInstagram・ブログ用にあちこちで写真を撮りまくって肝心の焼き肉を食べ損ねるという失態を犯すことに……汗

さて、そんなこんなでラストオーダーの時間になり程よく平らげて解散!

となりましたが、同席だった加茂と久我の杜がめちゃくちゃ仲良くなってました。(写真はInstagramアカウントの交換をしているところです)

この光景を見ていた久我の杜の林先生も『コンパクトに実施したから生まれたコミュニティやね。』と微笑ましく見ていました。

ここから加茂に限らず、あちこちの教室では期末試験に向けて動き出していきます。先生たちも裏で頑張っていますので一緒に頑張っていきましょう!


★HPブログ
https://kobetsu.links-edu.jp/blog/
★Instagram
https://www.instagram.com/linksgroup_edu/
★Facebook
https://ja-jp.facebook.com/linksgroup.edu/
★立誠学院グループHP
https://www.rissei-gakuin.com/
☆Google口コミもよろしくお願いします!☆
https://g.page/r/CW8_BX1ruLiKEB0/review

【加茂駅前校】不意打ちだ!

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

他教室がテスト前対策などでバタバタしていますが、加茂駅前校は泉川中の中間テスト廃止の影響で、のんびりとした時間が流れています。

ただ、その静寂が急に破られる事があります。

「先生、来週単元テストやって。」

「な、なんだってー!」

そう、各教科の単元テストです。

こうなると、その日の授業は一気にテストモードに早変わりです!

復習ワークを急遽取り出して、

その間に学校からの対策プリントを印刷して、

範囲が追い付いてなかったら慌てて指導を再開して……

と、学校のテストが急に挟まってくる時代の塾は非常にバタバタします(汗)


では、生徒1人1人がそれぞれバタバタしないようにするにはどうすればよいでしょうか?

単元テストとなると年間予定で日程が告知されていたり、テストのために学校の部活がOFFになったりする事はないので、毎日の学習で備えていくしかありません。学習内容は『いつ聞かれても大丈夫!』という状態になっていれば非常に望ましいと言えるでしょう。

リンクスでも実際に直前に大きく慌てる様子を見せないような生徒もしっかりと在籍しています。

単元テストに慌てる塾の先生を余裕の表情で眺める生徒ばかりになればなぁ。

と思う今日この頃なのです。

 

 

★HPブログ
https://kobetsu.links-edu.jp/blog/
★Instagram
https://www.instagram.com/linksgroup_edu/
★Facebook
https://ja-jp.facebook.com/linksgroup.edu/
★立誠学院グループHP
https://www.rissei-gakuin.com/
☆Google口コミもよろしくお願いします!☆
https://g.page/r/CW8_BX1ruLiKEB0/review

【長期休暇恒例企画】塾の先生が学校の宿題を本気でやってみた2024-② ~歴史人物調べ編~

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

さて、今回も「塾の先生が学校の宿題を本気でやってみた」シリーズです。夏休みすぎちゃったけど……

今回のテーマはこちら!

気になった歴史人物を調べよう!(某高校 歴史総合)

はい、高校の宿題に手を出してみます。時代を問わず歴史上の人物を1人取り上げて調べ上げたことをPowerPointにまとめるという宿題です。

ということで今回取り上げる人物は

弥助です。

そもそも、『誰だよ⁉』という人がほとんどかと思いますが、実はこの歴史上の人物をめぐって、今年の5月ごろからインターネット界隈で大炎上が起こっています。こういう炎上ネタが大好きなんです。

ということで今回はこの炎上の経緯を含めてPowerPointでまとめてみたいと思います。


※PowerPointの資料なので、スライドできます。

 

弥助やないかい

 

さて、いかがでしたでしょうか。

学問的な内容をしっかりと話し合うときほど、冷静に話を進める必要があります。皆さんも『侍って何だったんだろう?』と遠くの時代に思いを馳せて考えてみてください。

【長期休暇恒例企画】塾の先生が学校の宿題を本気でやってみた2024-① ~英作文編~

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

前回からかなり更新の機会が開いてしまいました。いつの間にやら梅雨も明けて季節は夏!加茂駅前校では夏期講習を開講中です。

今年も受験生たちを筆頭に多くの子供たちが昼間から授業を受けて頑張っています!(もちろん、先生たちも大活躍です!)


さて、長期休暇期間ではもはや恒例となりました、「塾の先生が学校の宿題を本気でやってみた」シリーズ!今年も例年通り主張作文や自由研究など多くのレポート・作文型課題が出題されています。

☆昨年以前のバックナンバーはこちら☆

【長期休暇恒例企画?】塾の先生が学校の宿題を本気でやってみた① ~元素調べ編~

【謎解きミステリー】ファニーさんを殺したのは誰だ⁉

さて、今回はそんな中で泉川中2年生の英語で提示された課題をやっていきます。

【課題】夏休みの予定を未来形の文章で書き、その予定が終了したのちに実行したものを過去形で書け。

ということで、今回は今年の夏に実施されますサマートライアルをテーマに文章を作成してみます!え、中3のイベントやって?例によってパクリ防止です。

サマトラポスター'24(色合い調整ver)
【予定編】

We are planing a event “Summer Trial” on August 24th and 25th.

(私たちは8月24日・25日にサマートライアルというイベントを開催します。)

We plan to hold special classes taught by key instructors from ” Rissei Gakuin” and mock exams similar to the actual exam at this event.

(このイベントでは立誠学院の主要講師陣の特別な授業と本番のような模擬試験を実施する予定です。)

Taking an exam under high nervousness will be a special experience in your life.

(非常に高い緊張感の中で受ける試験は人生の中でも特別な経験になるでしょう。)

I’m really looking forward to it.

(とても楽しみです。)

 

 

【実施後編】

※後日更新

 


というわけで、中3生の皆さんにはこのイベントで結果を残せるようみっちりと指導を行っていきます。部活が終わって入試の勉強が手つかずの人は、この夏がラストチャンスです!

夏期講習のお申し込みもまだまだ可能でございますので、ぜひご気軽にお問い合わせください。

 

★HPブログ
https://kobetsu.links-edu.jp/blog/
★Instagram
https://www.instagram.com/linksgroup_edu/
★Facebook
https://ja-jp.facebook.com/linksgroup.edu/
★立誠学院グループHP
https://www.rissei-gakuin.com/
☆Google口コミもよろしくお願いします!☆
https://g.page/r/CW8_BX1ruLiKEB0/review

定期テストがないとき~!

こんにちは、京都府木津川市にあります、リンクス個別指導加茂駅前校の津村です。

タイトルが551のCM風となっておりますが、前回のブログで記載したように、加茂駅前校の近隣中である泉川中学校は今年から中間テストを完全廃止しており、他の教室がテスト前でピリピリする状態の中で非常にまったりとした時間が流れています。ハラハラしているのは集客チャンスが減った津村くらい?

(↓↓↓↓↓↓前回のブログはコチラ↓↓↓↓↓↓)

中間テストが消えてしまう時代に

しかし、定期テストが無くなっているからこそ、テスト前にワークを仕上げるという勉強スタイルでは絶対に勉強が間に合わないので、18(土)に学校ワーク完成自習日を設定して、ワークに取り組みました。

時間は14:30~18:50!たっぷりと時間を取って行います。

難しい証明文の問題は1回答えを確認して…… テスト前にはマスターだ!

英作文の内容を考え中…… 中3生は修学旅行を挟んだ反動か、特に課題が多い様子(汗)

部活・試合後に参加する子も! よく頑張ってます♪

 

加茂駅前校ではテスト前に限らず、必要な時にこのような自習教室を適宜開催し、本番のテスト前にはしっかりと各々の勉強に集中できるように工夫を凝らしています。

泉川中学校の定期テストは6/19(水)~21(金)!頑張っていきましょう!

 

【おまけ】定期テストがあるとき~

高校生は普通に定期考査があります。しかも、通塾者全員が21(火)~24(金)に集中するという!

という事で、高校生たちも定期考査対策としてガッツリ教室を利用しています。


★HPブログ

https://kobetsu.links-edu.jp/blog/

★Instagram

https://www.instagram.com/linksgroup_edu/

★Facebook

https://ja-jp.facebook.com/linksgroup.edu/

★立誠学院グループHP

https://www.rissei-gakuin.com/

☆Google口コミもよろしくお願いします!☆

 

中間テストが消えてしまう時代に

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

新学期がスタートして1週間!新しい生活や新たな出会いへの期待と不安が入り混じる季節でございます。春休みを過ぎたこともあって、一旦「塾選び」については一段落しているシーズンでもあるため、塾の先生はここからGWまで1年で一番まったりとした時間が過ぎていきます。まあ、実際にはそうも言ってられないのですが……

さて、今回は3年前に執筆したブログの記事のお話しから

【重要】大変革!

3年前というと、中学生の教科書の改変でその当時の中学3年生が『高3の時に共通テストが本当に大きく変わる』と言って、教育カリキュラムと共に学校の体制が大きく変わった年でもありました。

そんな年に、笠置中学校では『中間テストの廃止』を掲げ、運営をスタートさせたのです。当時の僕、めっちゃ狼狽えてるな~

当時の津村は、生徒の層的に

①今まで通り問題なくこなせる子

②テストを意識するも時間がうまく取れない子

③『そもそも無理だ』と開き直る子

の3種類に分かれるのでは?と予想していました。(それぞれの詳細はリンクからブログをご覧ください)

ただ、この当時は笠置中学校独自の行動ではなく、宇治市や精華町など、他の地域においても同様の対処を行う学校が見られ、その傾向は京都府内に限らず、一昨年・昨年と、どんどん拡大する一方でした。そして、いよいよ今年は泉川中学校でも、この『中間テストの廃止』が発表されました。

そもそもの2021年度の中学生向け教育カリキュラム変更の目的が『知識だけでなく、思考力・判断力・人間性を身につけ、将来より良い人生を送れる子供を育成する。』ことにありました。実際、定期試験という手法を取らない事で一夜漬け学習への対応や単元別理解度の確認による細かな指導といったメリットが生まれ、単元テストを外注すれば教員の働き方改革にも繋がるという多くのメリットが見込まれます。

しかし、そのメリットを多くの子供たちが享受できるのかというと、正直怪しいところがあります。

実際に、学習意識については決して高いと言えなかった当時の笠置中のある学年の子供たちがどのような状態になっていたかというと……


・学習習慣を全く意識しない状態となるため、ほぼ全員が勉強しない状態となっていた。

⇒全員がそのような状態のため、学校の先生の働きかけも『アイツもやってへんやん』で一蹴される。

・数学などは、単元の終わりがけに難しい内容の指導をすると、ほぼ全員が理解できていない状態となり、授業時間中に騒ぐような子は多くなかったにも拘らず、頻繁に授業が停滞する。

⇒結果として、学年の後半単元はかなりの駆け足指導となってしまう。

・入試が近づいても学習意識の大幅な改善がされない子が多数を占め、『行ける高校』を選んでしまう。

⇒高校生に必要な学習習慣が身につかないまま高校に!


という状態でした。

まあ、実際にカリキュラムが変わったからと言って、子供たちの平均学力がいきなり大きく上がる訳がないので、「ついていけない」となる生徒が一定数いるのは仕方のない事でもあります。

とは言え、学校の成績の付け方が『日々の積み重ねが大切』な学校生活へと変わっていく中で、日々僕ら塾の先生に求められる仕事も、『定期テストに向けた対策』だけではいられなくなってきています。

新しい成績の価値観に合わせて、日々、加茂駅前校もブラッシュアップしていきます。

2024 公立高校入試を振り返る

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

3/7(木)に京都府公立高校中期入試が終了し、3/18(月)には合格発表となりました。ここに、加茂駅前校の入試実績(高校・大学)を発表いたします。

Result(加茂駅前校)

私立高校

京都橘 総合類型 合格

京都廣学館 アドバンスコース B特待合格

京都廣学館 ジェネラルコース 合格

奈良育英 高大連携コース 合格

奈良育英 総合進学コース 合格

公立高校

東宇治(前期) 普通科 合格 

菟道 普通科 合格

木津 情報企画科 合格

大学入試

京都府立医科大学 医学部 看護学科

同志社大学 理工学部 機械工学科


これで今年度の入試はすべて終了となりました。

ここまで戦い抜いた受験生の皆さん、本当にお疲れ様でした。

ですが、この入試は新しい生活の出発点に過ぎません。どんな立場であっても新しいステージで頑張って生活してください。

さて、それでは、もはや毎年恒例(?)となりました、津村の公立入試振り返りのコーナー。今年も様々なドラマが生まれた入試問題を解いて、今年度の傾向と来年の(プチ)トレンド予想をしていきます。


国語(主観:易化)

例年に比べて古文系統の問題を中心にとっつきやすい文章が多く、普段より得点が取れたという声も多く聞かれました。問題自体も漢字や文法から文章を学習した生徒の話し合い文など、おなじみの問題が目立っていたため、過去問をやりこんでいればかなり取りやすい問題だったように感じます。

PICK UP

中期大問1(4)①

津村のコメント

漢文の出題は令和2年以来なので、結構久々の出題でした。令和2年の過去問は6文字の返り点の正誤判断だったものが、今回は11文字での返り点の正誤判断となっていた。しかしながら、出展が中1の教科書で学ぶ『矛盾』からだったこともあり、文字数の割には取っ付きやすい印象。

社会(主観:易化)

見た感じはとっつきにくいような文面をしていたが、改めて読み込んでみると、知識を問うタイプの問題が増えており、問題の導入に怯まなければここ数年の中では楽な部類に入る問題でした。そのような中でも、複数知識を組合わせた資料分析の問題が出題されていた事は注目すべきポイントでしょう。

PICK UP

大問4(5)次のグラフは2022年に起業家・起業関心層・起業無関心層のそれぞれの収入とワーク・ライフ・バランスに対する満足度を調査したものである。次のグラフから読み取れるものは次のうちどれか?(要約)

(ア)収入満足度について、起業家は「やや不満」「かなり不満」と回答した人は30%以下である

(イ)ワーク・ライフ・バランス満足度において、起業関心層は「かなり満足」「やや満足」と答えた人より、「やや不満」「かなり不満」と回答した人の方が多い。

(ウ)起業家は、収入満足度よりワーク・ライフ・バランス満足度の方が「かなり満足」「やや満足」と答えた人の割合が多い。

(エ)収入満足度とワーク・ライフ・バランス満足度の両方において、起業関心層よりも起業無関心層の方が「かなり満足」「やや満足」と答えた人の割合が多い。

津村のコメント

内容自体はよくあるグラフの読み取りと分析の問題であるが、現在の社会人の仕事の姿勢が見え隠れするという意味で興味深い問題でした。起業をしようとしない人ほど収入もワーク・ライフ・バランスも「いやぁ……、別に………。」と言っている状態が想像できます(笑) 余裕ないのかな?

数学(主観:やや難化)

ほとんどの問題は平年並みのレベルに落ち着いていましたが、規則性に関わる問題が前・中期両方でかなり難解で、規則性を見出せない生徒が多かった印象です。

PICK UP

中期大問6(3)円周上にn個の点を打ち、すべての点を結ぶ線分を引いてた時の弦の本数について考える。例えばn=2,3,4は下の表の通り

この時、弦の本数が1953本となるときのnの値を求めよ。

津村のコメント

理系の高校生であれば、定期試験必出の基礎問題としてとてもスムーズに解ける反面、中学生に対しては『どう解説したものか……汗』となってしまう問題です(苦笑)

上記のような、1・3・6・10……と増えていくこの関係の事を『三角数』と言い、それぞれが、1・1+2・1+2+3・1+2+3+4……という関係で増えています。

という事は、点の数がn個の場合は、

1+2+3+4+……+(n-1)

という本数が引かれていることになります。

このような数の合計の場合は、下記のように考えると公式が整理しやすくなりますが、結果として線の本数を求める公式は

となります。

これを方程式として立式すると……

1/2×n(n-1)=1953

となり、これを解くと結果はn=63となります。

理科(主観:やや易化)

昨年出題されたような思考実験型の問題はさすがに出ていないので一安心(笑) 選択問題の内容も思考問題が中心ではあるものの、計算が伴わないものが多かったため、新課程となった後の問題の中では取っ付きやすい年だったように思えました。

PICK UP

大問7

津村のコメント

出ました!社会ではお馴染みの単元横断問題!とは言うものの両方とも地学の内容のため、1つ1つ対処をしていけば『難しすぎる!』とはならなかったタイプの問題です。社会同様に1問1問落ち着いて解くことが出来れば大丈夫な問題でした。

英語(主観:平年並み)

問題の配点なども大きく変わらず、内容自体も普段と大きく変化がないなど、馴染みのある難易度であった。過去問で上手くペース配分を作れていればそこまで苦戦するような内容はなかったように思われる。

PICK UP

中期大問2(3)本文内容とメニューから今回、アヤが注文する事になったケーキは次のうちどれ?

 

(ア)apple cake (イ)chocolate cake (ウ)strawberry cake   (エ)special banana cake (オ)special pumpkin cake

津村のコメント

ここ数年の傾向として、資料として提示されるものが日本語メインから英語メインへと変遷している問題が多く見られています。また、かつては英語の資料でも地図上の”〇〇station”という具合でひとことだけの資料が多かったのに対して、ここ数年は文章として出題されることが増えてきました。


さて、いよいよ新年度が始まります。

新年度は、共通テストの新課程反映など大きな動きも多くありますが、入試情報をしっかりとアウトプットしていきたいと考えています。

お楽しみに♪

残念石から考えるニュースの見方

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

本来、塾のHPブログなので、政治的に議論が起こりやすいネタは扱うべきではない(炎上したくないし……)と考えているのですが、今回は加茂に関わる内容だったの、取り上げてみたいと思います。


 

事の発端は、1/19に掲載された読売新聞のこの記事でした。

https://www.yomiuri.co.jp/expo2025/20240119-OYO1T50010/

この記事を端的にまとめると、旧加茂町の西側にある『赤田川』の流域にある『残念石』を万博会場の建材に利用する計画が上がっているという記事でした。

(記事内より写真を引用)

残念石は江戸幕府2代将軍の徳川秀忠が大坂城の再建工事を行った際に、当時の加茂界隈の大名であった藤堂高虎(戦国時代の築城名手。主家を変えまくった事でも有名。)の指示によって切り出されたものの、結局使われなかった石垣用の巨石です。

この残念石を大阪万博の会場のトイレ・休憩所の支柱として利用して、海外の人々に当時の石材加工技術を見てもらおうというプロジェクトとの事です。

この残念石のリノベーション報道に対して、X(旧Twitter)の反応は

・文化財をトイレの柱に使うという発想が気持ち悪い!

・賛成者は古墳や石仏もリノベーションするのか!

・歴史的価値もわからん奴の頭の方が『残念』だろ!

と、まあこのように大炎上してしまっている訳です(汗) 感情むき出しで怖いなぁ

確かに、歴史的価値の高いものを持って行ってしまうという事は、歴史の保存という観点から見れば『冒涜的』ともとれるのは確かです。しかし、残念石を始めとした加茂の史跡の保存・広報をしているNPOもこのプロジェクトを支援しているため、もしかすると今回の報道の中身だけでは語られていない事案があるようにも感じます。

そもそも、炎上している状況においての批判的意見というのは、だいたい感情に任せた物が多いので、少し落ち着いていろいろと調べてみることにしました。


残念石の制作と発見

当時の加茂エリアは藤堂高虎の命令で1000個ほどの巨石が赤田川南西の大野山より切り出され、木津川の水運を利用して大阪城まで運搬されました。切り出された巨石のうち600個ほどは実際に大阪城の再建に利用されていましたが、城というのは軍事施設なので、いつ戦いで壊されるかもわかりませんし、それでなくても日本は大地震の多い国なので、壊れてから切り出していては再建が遅々として進まないという問題がありました。

残念石は、いざ城壁が壊れた際のスペアとして保存されていました。(余談ですが、豊臣政権下の伏見城は完成直後に慶弔伏見地震で倒壊するというショッキングな出来事もありました。当時の高虎は豊臣家臣だったので、城壁のスペアを準備するという思考は自然なものだったと思います。)

しかし、その後太平の世となり大きな災害に見舞われることおなかったため、切り出した巨石の事は完全に忘れ去られていきました。

残念石が発見されたのは1975年。赤田川流域の護岸工事を行った際に、誰かが加工した形跡のある大きな石が60個ほど発見され、当時の文献と照らし合わせることで上記の内容が明らかとなったのです。

歴史資料としての保存

そんな残念石の保存ですが、その場所をそのまま史跡として指定して保存したのかと言われると全くそんなことはありません(笑)

例えば、木津川市加茂支所(下の写真)にはここから発掘された残念石の1つを持ってきて展示しています。他にも切り出し作業当時に高虎が滞在したとされる常念寺の境内にも移設されたものが残っています。

また、残念石は加茂だけでなく大阪城の内部や周辺にも存在しています(下の写真)。石切り出しは加茂以外にも小豆島や六甲山地でも行われており、同様にして発見されています。そのうち、小豆島から発見されたものは大阪城天守閣前に持ってこられたものも存在しています。

これらの例から、そもそも保存目的であちこちに移設・移譲が行われている以上は残念石を移動させてはいけないという理由はないということになります。

また、歴史資料の保存というのは、何も『その場に残すこと』だけではありません。実際にこの地でどんな歴史があったのかを伝えること、この地にそのような歴史があることを知ってもらうという事も大切な歴史資料の保存につながっています。(まあ、知らなかったらそもそも保存しようという発想になりませんので……)

そこで、ここ数日の間、実際に僕が授業を受け持った子供たち数名に今回の件を話してみたところ、残念石の存在を認知していた子供たちは6~7割にのぼっており、加茂エリアにおいて残念石についての周知活動そのものをしっかりと行っている様子が見て取れました。

ただ、今回の一件以前についての残念石の世間一般の認知度については、決して高いとは言えない状態でした。実際にGoogleを使って過去の記事を検索すると、内容としては『関西のスポーツ紙のコラム』『辺境歩きを趣味とした方のブログ』『歴史マニアの遺跡探訪ブログ』といった趣のものがほとんどでした。

以上から、加茂の残念石は『地元民からはそこそこの認知度ではあるが、世間一般からすればマニアがたまに着目する程度の認知度』という状況だったことが推察されます。

邪魔だった残念石?どうせ動かすんだったら……

さて、今回の一件に話を戻します。

今回いろいろと調査を進める中で、残念石の万博会場での活用に至った背景となるであろう情報も入手できたので、この件についても記載しておきましょう。

クリックしてr5-13_tenri-kamokizu_ohno-bp.pdfにアクセス

この資料は京都府と木津川市が委託している加茂西側の道路のバイパス整備の資料です。この工事は道路周辺の渋滞解消・視界確保と歩行者・自転車の安全確保のために計画されている工事です。この付け替え工事のコース上に残念石が発見された場所があるのです。

そういった背景から、実は2022年の初めごろから出土していた残念石をほかの場所に移設する申請を木津川市は京都府・国に打診しており、その作業にを進めていく方針だったという事です。

https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/718320

(参考:京都新聞 2022年1月25日発行記事より)

この流れがあれば『残念石を万博会場へ!』という流れも納得はできます。

地元への周知はある程度行えていた残念石も、他地域のような観光地化された史跡に比べると非常に地味で、歴史マニア・秘境マニアがたまに着目する程度の認知度であるのであれば、いっそ世界中からの客が見込める万博会場に残念石を寄贈することで、加茂に対しての興味を持ってもらうきっかけとなるように移設を容認することも何ら不自然な思考ではありません。

残念石から考えるニュースの見方

最後に、今回のニュースについての個人的な見解を書き記します。

残念石の利用についての意見は『あまりいい気がしない』というのが正直なところです。実際に加茂で働くことで土地勘があり、歴史的な価値というものに対してのアンテナが張っているタイプの人間である以上、あるがままの姿で残念石の事を知ってもらえることがベストだと考えます。しかしながら、先述の通り一部のマニアックな人にしか知られることのなかった現状から、多くの人に知ってもらいたいという思いがあるならば、それは応援したいとも思います。

以上から、僕個人の意見としては『心情的にはNGだが、協議のうえでの決定であれば応援したい。』いった形になります。

大阪万博2025は建設計画の詰めの甘さ・現段階での国民の興味関心の低さに加え、東京オリンピックの誘致活動の際に裏金が動いていたという報道から、昨今の国家事業についてはどうしても批判的な意見を向けられがちな傾向にあります。そんな中で歴史的に貴重なものをリノベーションするという形での報道は反対意見を持つ人々からは格好の批判ネタとなりました。しかし、批判的意見を向けていたほとんどの人が、『罰当たり!』『発想が陳腐!』というような言説であり、先ほどのように残念石の保存についての知見や現状について、調べて理解したうえでの批判を行っているとは、どうにも思えないような投稿が散見されていました。どちらかというと『万博反対!』『箱モノ事業で儲ける悪徳政治家を許すな!』という論調に引っ張られた投稿が多いように見られました。

様々なニュースにおいて、報道は『情報の取捨選択』が行われたものが提示されます。今回の例であれば『残念石の移設は割と頻繁に行われている』『バイパス工事の関係で元あった場所からはすでに移動済みである』といった背景情報を知っているか否かで受け取り方が大きく変わってくるニュースであると思います。


日々報道されるニュースに対して背景情報も含めた思考判断をしていく姿勢を持ち、通ってくれている子供たちが正しく判断できるような情報提供ができるように過ごしていこうと改めて思わせる騒動となりました。