高校新課程教科書 共通テストサンプルから読み解かれる新傾向

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

さて2月に入り高校入試もここから本格化!教科書改訂やコロナ禍など、例年以上に多くの要因に振り回されてきた今年の中3たちも、ここから一世一代の大勝負です。入試を前に加茂駅前校でも自習者がたくさん来ております。

一方で、オミクロン株の大流行は第4波まで散発的な発生しか見られなかった加茂駅前校周辺でも学年で数人レベルまで感染が広がっているため、最後の最後で体調不良という状態にならないよう、塾に来てくれている子も、そうでない子も、しっかりと体調には気を使っていきましょう!(もちろん受験生以外も気を付けていきましょう!)

さて、本日は今年高校受験を行う子供たちが高校生になった後のお話をします。大学入試センター(https://www.dnc.ac.jp/index.html)にて興味深いページを発見!

来年度の高校教科書改訂に合わせた新教科の『地理総合』『歴史総合』『公共』『情報』についてのサンプル問題が掲載されていました。

どの教科も来年度以降高校で必修化されて教科のため、ほとんどの学校で1・2年生の間に履修する教科になっていますが、国公立を受験する際の基礎教科として導入されているため、『試験を受けさせて大学に入学させる』タイプの学校に関してはここに掲載されている問題のレベルがゴールとなるわけです。

これは塾の先生としても問題を見ずにはいられません♪

ということで、各教科をお仕事の合間に解いてみました。


地理総合

津村の正答数:8/12問

【感想】

中学の地理と同様に世界地理から地図の読み取りまで多岐にわたる問題が掲載されていました。特に、ハザードマップからの情報を読み取る問題は実生活においてもしっかりと思考しておくべき内容であるため、『知識利用』が活きている問題であるように感じました。


歴史総合

津村の正答数:10/11問

【感想】

こちらは産業時代以降の日本史・世界史についての出題がメインであり、今年度まで実施の『日本史A』『世界史A』と近い点があります。しかしながら、憲法制定までの流れの確認や冷戦構造の問題など、暗記よりも論理に力を入れて学習すべきと考えられます。あと論理重視だったため、戦争好きの理系としては得点がとりやすかったです。


公共

津村の正答数:10/11問

【感想】

こちらは公民科の新出科目で、様々な思想についての話が多くあります。ただ、こちらも歴史総合同様に対立が起こった際の合意形成など、実践的かつ論理的な思考力を求める問題が多くある印象を受けました。また、テストであるにも関わらず正答が1つではないというなかなかに面白い問題が出題されていたのも特徴です。(この考え方自体が古くなっていくのかもしれませんが……)


情報

津村の正答数:25/49問

【感想】

誰がPC音痴じゃ!(図星)

という冗談はさておき、外部接続についての知識・プログラムの知識・情報処理の知識がまんべんなく出題されています。こちらも暗記教科ではなく、記載された情報を正確に判断する必要があるため、高い論理力が必要とされており、とりあえず接続が出来てOfficeが使えればいいといったノリでは太刀打ちできません(当たり前じゃい!)。

 


 

さて、すべての教科で総合的に言える事があるとすれば、やはり知識を抑える以上に知識を使う必要性が非常に高まってきているように感じます。

この仕事をしていると、よく『こんな知識いつ使うんや!』というヤジが飛んでくることがあります。(これは、実際に大人でも同じような考え方をしている人を見かけるようになってきました。)しかし、そういった判断を求めるテストのサンプルがこのように提示され、実際に解いてみると、僕自身が『前提となる知識から答えを推察して解く』という手法をおおくもちいており、改めて判断するためには前提の知識がとても大事であるという事をまざまざと示されたように感じました。

来年度以降、高校側がこの改定に合わせてどのような授業を展開してくるのか?

それに合わせて今の小中学生たちが高校でどのような判断を下すのか?

今後の流れが非常に楽しみでありつつも、またいろいろと考えてしまう津村なのでした。