中間テストが消えてしまう時代に

こんにちは、加茂駅前校の津村です。

新学期がスタートして1週間!新しい生活や新たな出会いへの期待と不安が入り混じる季節でございます。春休みを過ぎたこともあって、一旦「塾選び」については一段落しているシーズンでもあるため、塾の先生はここからGWまで1年で一番まったりとした時間が過ぎていきます。まあ、実際にはそうも言ってられないのですが……

さて、今回は3年前に執筆したブログの記事のお話しから

【重要】大変革!

3年前というと、中学生の教科書の改変でその当時の中学3年生が『高3の時に共通テストが本当に大きく変わる』と言って、教育カリキュラムと共に学校の体制が大きく変わった年でもありました。

そんな年に、笠置中学校では『中間テストの廃止』を掲げ、運営をスタートさせたのです。当時の僕、めっちゃ狼狽えてるな~

当時の津村は、生徒の層的に

①今まで通り問題なくこなせる子

②テストを意識するも時間がうまく取れない子

③『そもそも無理だ』と開き直る子

の3種類に分かれるのでは?と予想していました。(それぞれの詳細はリンクからブログをご覧ください)

ただ、この当時は笠置中学校独自の行動ではなく、宇治市や精華町など、他の地域においても同様の対処を行う学校が見られ、その傾向は京都府内に限らず、一昨年・昨年と、どんどん拡大する一方でした。そして、いよいよ今年は泉川中学校でも、この『中間テストの廃止』が発表されました。

そもそもの2021年度の中学生向け教育カリキュラム変更の目的が『知識だけでなく、思考力・判断力・人間性を身につけ、将来より良い人生を送れる子供を育成する。』ことにありました。実際、定期試験という手法を取らない事で一夜漬け学習への対応や単元別理解度の確認による細かな指導といったメリットが生まれ、単元テストを外注すれば教員の働き方改革にも繋がるという多くのメリットが見込まれます。

しかし、そのメリットを多くの子供たちが享受できるのかというと、正直怪しいところがあります。

実際に、学習意識については決して高いと言えなかった当時の笠置中のある学年の子供たちがどのような状態になっていたかというと……


・学習習慣を全く意識しない状態となるため、ほぼ全員が勉強しない状態となっていた。

⇒全員がそのような状態のため、学校の先生の働きかけも『アイツもやってへんやん』で一蹴される。

・数学などは、単元の終わりがけに難しい内容の指導をすると、ほぼ全員が理解できていない状態となり、授業時間中に騒ぐような子は多くなかったにも拘らず、頻繁に授業が停滞する。

⇒結果として、学年の後半単元はかなりの駆け足指導となってしまう。

・入試が近づいても学習意識の大幅な改善がされない子が多数を占め、『行ける高校』を選んでしまう。

⇒高校生に必要な学習習慣が身につかないまま高校に!


という状態でした。

まあ、実際にカリキュラムが変わったからと言って、子供たちの平均学力がいきなり大きく上がる訳がないので、「ついていけない」となる生徒が一定数いるのは仕方のない事でもあります。

とは言え、学校の成績の付け方が『日々の積み重ねが大切』な学校生活へと変わっていく中で、日々僕ら塾の先生に求められる仕事も、『定期テストに向けた対策』だけではいられなくなってきています。

新しい成績の価値観に合わせて、日々、加茂駅前校もブラッシュアップしていきます。