こんにちは、加茂駅前校の津村です。
さて、本日は週初めにTwitterで話題になっていた『読書感想文って必要?』という内容についてです。
普段であれば『ま~た、宿題の是非をその辺のシロウトが意気揚々と水掛け論的な議論してる~』とちょっとしたお祭りを遠くから眺めるように見流す内容なのですが、今回は提言者が中学校の司書を任された国語教師が発端となっていたため、僕もいつもと違った見方をしてしまいました。
今回、この投稿者は『本来、読書とは「知りたいから」「自分が好きだから」読むもので、強制されるものではない。そして、感想文を書かされることで「読書が憂鬱になる」「日本人の読書嫌い・作文嫌いを助長している」だけでなく、原稿用紙の使い方や感想の不自由さも相まって、堅苦しくつまらないものになっている。』と投稿されています。この論調に対して、Twitterでは『つまらない・よく分からないといった感想で提出したら先生に呼び出されて再提出を食らった。正直な気持ちを書いたのに!』『対して読書感想文の書き方の指導もしていないのに、提出したら『あれがダメ』『これがダメ』のダメ出しの嵐。そんなことされて誰が本を好きになるのか。』などと賛同する声が体感7~8割を占めているように思えました。一方で、『感想をうまくまとめられないと、何をみても『ヤバイ』とか『尊い』しか言えない大人になっちゃうよ~(笑)』など、国語力の養成のためには必要なのでは?という意見も見られました。
かくいう僕も小学生の時は2~6年生で読書感想文が宿題として出題されていましたが、元来の面倒くさがりな性格の上に、字数の指定・ガチ文型の母親の(容赦のない)添削・添削のための下書きによる二度手間感などが相まって、小学生時代で一番嫌いな夏休みの宿題でした!特に低学年のころはどのように書けばいいのかが分からず、あらすじ紹介だけの作文をしてしまい、一からやり直しを食らうこともしばしばあったので、『そんなん習ってない!』『書く前に言ってよ!』など不満タラタラだった思い出があります。
正直に言えば、読書感想文が面倒なのは『義務』だからなので、宿題として出題される以上、嫌がられる運命は今後も避けられないでしょう(笑) ただし、成績に関わる以上書かないわけにはいかないので、今回はせめて『書き方なんて聞いたことない!』といった不幸な事故が減るようにこちらに『先生にウケる!読書感想文の書き方』を記しておこうと思います。中学生の皆さんはもちろん、読書感想文初心者の小学生のお子様を持つお父さん・お母さんも、ぜひこの記事を読んでいただいて、『こうやって読書感想文書くんやで~』と一緒になって読書も感想文も楽しんでいただければと思います。
さて、読書感想文ですが、素直に『感想』を書いていると、先ほどの否定派お兄さんのようにダメ出しを食らってしまう事になります(汗) ウケる感想文を書くには次のようにウケる流れに沿って行く事を求められます。
具体的な流れは次のようになります。
⓪下書き用のメモを準備する。
小学生時代に『下書きめんどくせえ!』と嫌がっていた僕ですが(笑)、本番用の原稿用紙に書いては消してを繰り返すとグチャグチャになるかもしれません。必ず下書き用紙は用意しましょう。ただし、完璧な文章を作る必要もありません。下のポイントをメモした裏紙で十分です。
①読んだ本のタイトルを書く。
当然ですが、何を読んだのかを最初に書きましょう。おそらく、1~2行で終わります。
②『なぜその本を読んだのか』を書く。
なぜその本を読もうと思ったのかを書いてみましょう。『タイトルが面白そうだった』『有名な賞を受賞してた』『表紙の絵がかわいかった』『ドラマで推しが主演をする』『好きなアニメのノベライズだ』など何でもよいです。
③読む前にタイトルや表紙から想像したことを書く。
その本の第一印象を書きましょう。基本的に本というものは、表紙で書いていることの詳細・ネタバレをしてしまったら誰も買ってくれません(笑) 必ず手に取った時の印象と読んだ後の印象は変化しているので、読む前の印象を書いているだけでとても見やすい文章になります。
なお、ぶっちゃけて言えば、ここまでは本を読んでいなくても書けます!いっぺんに書くのがしんどい人は、先にここまで書いてみてもいいかもしれません。
④簡単なあらすじ
さて、ここから実際に読んだうえで書く内容です。推薦図書は毎年上がりますが、それでも読んでいない人がいることを想定して簡単にあらすじを紹介しましょう。内容的には主人公の性格と序盤の状況のみで大丈夫です。
⑤特に印象的なシーンを書く。
一番心に残ったシーンを書きましょう。主人公の心の変化と自分の心の変化を対比させると非常に書きやすいと思います。また、作成した文章の文字数が足りない場合はこのパートを2~3個にしてみましょう。かなり後ろに伸ばせると思います。
⑥今回の読書を通して学んだことを書く。
基本的には学校は教育機関なので『読んだ本人も成長してほしい』という思いがあります。なので、『面白かった』⇒『楽しんだ』だけではダメ出しを食らいがちです(汗) 読書を通じて学んだことを先述の印象的なシーンで『惹かれた理由』をまとめながら、道徳的な内容になるようにまとめてみましょう。
こんなところでしょうか。このルールさえ守れば、どんな文章でも読書感想文は怖くありません!今年の夏はコロナの影響で夏休みの宿題も少なめになるかもしれませんが、出題された時はぜひこのお話を思い出してくれればと思います。
おまけ
かつての作文嫌いもこのブログのために2292文字(おまけ含まず)記載しました。読書感想文に換算するとおよそ2回分の文章量です。これも読書感想文スパルタ教育のおかげでしょうか……?